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リハビリ記録その145

2014-11-30
山内正敏

11月らしい寒い日もあったものの概ね穏やかな気候で、何度か5〜6キロ程度の歩行はしたものの、介護が長らく風邪気味で、加えて研修で時間がなかったりして、結局11月は松葉杖訓練が歩行訓練の主流となりました。これからも1月半ばまでは時間がとれない日々が続きそうです。

 1年ぶりの ビデオ撮影 (発病14年目の分)をまとめました。
 プールや階段など、昨年までと同じメニューについては差があまり大きく無いので目立ちませんが、昨年まで出来なかったことが幾つか出来るようになっていて、それで進展がみられると思います。以下、今夏以降に新しく出来るようになった項目です。
(1)足首を固定せずに(一切の補助器具を使わずに)、手すり+松葉杖で階段を 登り下り する訓練(初秋以降)
(2)足首を固定しないままの バランス訓練 (10月)
(3)足首を固定しないでの平行棒訓練では、11月に、とうとう両手を離して 数歩歩ける (前後左右) ようになりました。
(4)プールでも浅い所で四つん這いから腰をあげる訓練で、 左手だけで支えながら足を伸ばす ことが数回できるようになりました。しかし右手はまだです。
 他にもビデオには撮りませんでしたが、松葉杖であるく訓練も快調で、病院廊下10往復(3.2km)を昨冬よりさらに3分早い62分(3冬前ベストが72分、2冬前ベストが69分、昨冬ベストが65分)で歩いて、時速3キロの壁をやっと超えました。また室内自転車では昨年までの2段目から11月は4段目に重くして練習するようになっています。この自転車を2年前に買った時はとても重くて、腰を傷めそうだったので出来なかった4段目ですが、今は普通に漕げるようになっています。
 ただし、これら進展とは裏腹に、仕事の方が忙しくなって、特に11月中旬からは、他のこと(例えば朝日デジタルの執筆)に時間が割けない状態が続いています。まあ、これが普通の50歳代半ばの筈なので、それでも今年は特別で、おそらくクリスマス休暇は返上せざるを得ないでしょう。最低限の訓練の確保がやっとというところです。
 他には介護(2人目、30%)がまた変わりました。もう一人の50%と掛け持ちで、更に本人が150キロ離れた街からの出稼ぎで、そちらに仕事を探しているみたいで、結局、私の所を辞めることになりました。ただ、世界的な資源価格の下落でキルナ鉱山は人を取らなくなったのと、それに伴う税収減の見込みにあわせてキルナ市も人を急に減らしはじめたので、労働市場に余裕が出ており、直ぐに次の介護を見つかったのは幸いでした。

 最後に例によって無駄話です。
 先週、大学院教育者の為の研修があり、週末もそれで忙殺されたのですが、それに関連して、もしも大学院生が私のように突然フルタイムで働けない身障者になった場合のサポート(施設とか金ではなく、指導方法やテーマの選定)について、世界的にどうなっているだろうかと調べてみました。検索すると、そのような事例を報告した論文も大学・政府報告書も存在しないことが分かりました。国・州によっては身障者の為の大学院奨学金制度があるくらいなので、身障者自体は多いのですが、いずれもフルタイムで勉学できる人で、病休25〜50%という事例はなく、部分病休者、身障者を通じて、大学院での指導方法に関する教育論もまた存在しません。せいぜいが個人的経験を報告したものに留まって、それすら数件止まりです。
 国連は2006年に身障者の差別をしないようにする勧告をだし、スウェーデンも2009年に批准していますが、それに伴う報告書でも小中学校教育のみで、高等教育はありません。私としては、病休扱いで動けない(でも頭も手も動く)人向けに、「どうせ税金で養うのなら、ついでに高等教育を受けさせて、生産力にすればよいのに」と思うのですが、世の中、そんなに簡単ではないようです。

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