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リハビリ記録その98

2011-1-2
山内正敏

 年末の寒波による蜃気楼効果で12月29日に冬至後初太陽を4分の1だけ見かけたものの、その後は地平線の雲・雪に遮られて初日を拝めるまで数日かかりそうです。

 11月に引き続いて先月も室内での訓練(松葉杖・平行棒・プール)でのリハビリが快調で、この1ヶ月で相当の進展がありました。
 まず松葉杖ですが、両杖とも持ち上げたまま歩く訓練で何と一気に44歩も歩く事ができ、同時に大回りながらもUターンにも成功しました。以下がそのログです。
 10月25日 松葉杖で足を踏み出すと同時に両杖を上げて着地で杖をつく。
 11月29日 両杖を上げてから足を踏み出して着地まで維持。
 12月 6日 両杖を上げて2歩を数回。
 12月 8日 両杖を上げて4歩を1回。
 12月 9日 両杖を上げて9歩を1回、4歩を3回。
 12月15日 両杖を上げて11歩、9歩、3歩2回。
 12月22日 両杖を上げて20歩、19歩、13歩。
 12月29日 両杖を上げて44歩、18歩。
 毎週、殆ど倍の距離に伸びています。丁度4年前にも膝バンドをつけた訓練で同様の事が起こっていて、最初の一歩踏み出す事が如何に大きな一里塚であるか実感します。ちなみに4年前は今回のように一歩一歩バランスを取ってから次の一歩に進むやり方ではなく、ヤジロベーのようにふらふらとバランスをとりながら、バランスが崩れる前に次の一歩を踏み出すやり方で、一歩一歩バランスを取れるようになるのに更に2年近くかかっています。その意味ではこの4年で単に膝バンドが取れただけでなくそれ以上の大きな進展があった事をも意味しています。
 平行棒での無接触歩行(手放しだけでなく、腰とかも平行棒に当たらない)も更に出来る率が高くなって、横向きに至っては7割以上の確率で往復を完全自力で歩けるようになった他、手を使わずに向きを90度以上変える事も出来るようになりました。プールも1〜2ヶ月前にやっと出来るようになった事(先月書いた3つのメニュー)がかなり頻繁に(5割以上の率で)出来るようになって、こちらでも最初の一回が大切である事が分かります。
 身体機能は他も全般的に進展があり、例えば洗いタオルの両端を握って背中を擦る事が出来るようになったり、室内用自転車(25〜30分)で記録更新したり、雪道を雪道の割には時速4キロで歩いたりなどしていて、なんだか数ヶ月分の更新を一ヶ月でやってしまった感じすらします。  かように今でもリハビリが進んでいるので、今年もどれだけの進展はあるか楽しみです。

 最後に例によって無駄話です。
 wikileaksの件に絡んで、懸案だった個人ホームページの 英語版 を漸く作りました。

 何故wikileaksがらみかというと、今回のスウェーデン警察による国際手配が、(wikileaksのやっている事の是非とは全く独立した問題として)どう弁護しても法律悪用による言論弾圧の一形態で(ロシアの大統領もそう言って批判している)、でも、そういう批判を日本語でこそこそ書く訳には行かないので、英語で書いた次第です(ついでに新聞にも投稿したけど載らなかった)。
 事の善悪以前に、こんな馬鹿な役回りを何故スウェーデンがするのかが分かりませんが(wikileaksのオリジナルサーバーがスウェーデンにあるせいと噂されていますが)、あるスウェーデン人によると、女性や移民が主体となる問題にはタブーが存在して、その影響もあるとのことです。彼の意見に100%賛成は出来ないものの、女性の問題が身障者問題よりも遥かに優遇されている事は事実で、実際、男女平等ではEUの最先端なのに、身障者対応ではEUから批判されている程で、例えば公共施設(空港や病院や薬局)での身障者トイレの設置すら義務づけられていません( リハビリ90 参照:最近では昨年の病院の改築の問題でのスウェーデンの差別委員会からの正式返事で『病院が身障者対応施設になっていない事を差別と認めるする法律はない』という返事が帰って来た)。他にも、研究所の年次報告では、何%の職員が女性であるかは書かなければならないのに、何人の身障者が働いているかについては一言も記述出来ない事になっていて、文句の手紙を書いたものの、どの政党も新聞も事実上却下しています。
 その一方で、身障者に対する奇妙な遠慮(必要も無い変な所で優先してくれて却って居心地が悪い)というのがあり、身障者特権を悪用している身障者に対する批判論陣も見た事がありません。要は他の国と同じく、身障者(女性)を考える事と身障者(女性)に変な遠慮(タブー=politically incorrect)をする事とをはき違えている訳で、今回の事実上のwikileaks弾圧も、『女性』刑事や『女性』訴人を批判する事へのタブーが大きく効いているとしか思えません。もっとも、今回のスウェーデン警察の奇妙な行動について、その事実をちゃんと報道した日本のマスコミも存在しませんから、これも大いに憂うべき事ですが、こっちのほうはいつもの事なのでそれほど驚きません。

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