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リハビリ記録その86

2010-1-1
山内正敏

 新年あけましておめでとうございます。

 キルナは2週間連続して−15〜20度の小雪の日々が続いていており、地元の人は1980年代のようだと言っております。ただし、より低地(底冷えするところ)の研究所やユッカス村(アイスホテルがある)では平年並みらしく、今年の寒さが、寒い層が分厚く(雲の高さまで約1キロ)なった為であると伺われます。ともあれ、あまり外を歩く天気ではなく、ここ1週間風邪を引いている事もあって、年末は殆ど外に出ていません。それでも12月は冬至前に十分にいくつか新記録(自転車や松葉杖や階段)を更新しているので、気持よく新年を迎える事が出来ました。

 振り返ってみると、2009年は各種のリハビリ以外に、短い旅行の数多く出掛けた年でした。7月に汽車とバスでノルーウェーのローフォーテン(Lofoten)に行った他、ストックホルムの空港には都合5回(1月、2月、3月、5月、12月)も飛んで、これだけ国内旅行をした年は病気の前にもありません。もっとも、折角の南(暖地)行きだったにもかかわらず、雪が無かったのは5月の1回だけで、非常に勿体ない旅行ばかりでした。特に3月と12月は大雪にぶつかり、いろいろ不便な思いまでしています。とは言え、不便を体験すると自信をつけるきっかけになるので、一概に損という訳でもありません。
 12月のストックホルム行きは二泊三日で、それ自体はたいしたものでは無かったものの、帰りに、大雪が降りしきる中をバスー電車ーバスの乗り継ぎで空港まで行くという挑戦をしました。積雪30センチに加えて、雪がブレーキにくっつき易いタイプの歩行器(折り畳むのが楽なのでそっちを使った)という事もあり、バス停から駅までの300mが大変な行程でした。加えて、プラットホームにも30センチの雪があって、それを跨ぎつつ、電車のホームの隙間にも気をつけながら、滑らないように乗り降りするのいうのは、なかなか良い経験だったと言えます。こういう事が気楽に出来たのも、夏のローフォーテンで自信をつけたからかも知れません。ちなみにストックホルムの電車は1月に行った際も乗ってはいますが、その時はホームには残雪はなく、これほどの大雪での電車の使用は初めてでした。
 問題はストックホルムの空港内で、身体検査を終わった内側の国内線出発ターミナルの身障者トイレの手すりが一つ壊れていた事で、しかもターミナル内に他に身障者トイレはなく、ここ数年でのターミナル施設の管理方針の変更に疑問を抱かざるを得なかったのも事実です。というのも1年前までは出発ターミナルに2個の身障者トイレがあり、3年前までは更にもう1個あった他、出発ロビーにも身障者トイレがあって、トイレに困る事が全く無かったからです。3年前に政権が変わった後に空港も経営方針が変わって利益を激しく求めるようになり、トイレが次々とコンビニやファーストフードに改造された結果がこれで、この件は取りあえず空港管理会社にはメールを出しておきました。返事はあったものの改善については何も言っておりません。(後日談はこちら

 最後に例によって無駄話です。
 ストックホルムに行った際にスウェーデンで一番(?)人気の漫画の単行本をやっと入手しました。H"algeという4〜12コマ漫画で、日本でいえば長谷川町子『いじわるばあさん』やいしいひさいち『バイト君』『ののちゃん』みたいな内容です。人気が高いにもかかわらず、単行本というのがなかなか出ないのがスウェーデンで、出たとしても高くて(2000円以上する)売れないらしく、キルナでいくら捜してもなかったものが、やっとストックホルムで見つかりました。一冊見つければ、日本なら本の裏表紙か何処かにバックナンバーとかの情報が載っている筈です。ところがこの本にはそういう宣伝ページは1ページもありません。漫画文化だけでなく、漫画出版の文化の違いをまざまざと見せつけられました。
 ちなみに主人公は野生のヘラジカ(北米のムース/ヨーロッパのエルク)とハンターで、脇役にカラス(屍肉を漁る)とか虫(狩りにはつきもの)とかがおり、彼らが社会風刺を交える内容です。日本語版が出るとか出ないとか噂もあるようですがどうなることやら。

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