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病気後、初めての旅行(バス、介護1人)の記録

2003-5-21 山内正敏

 野原は枯れ野、山は残雪ですが、建物の南縁などにはたんぽぽが咲き始めています。
 初めて普通の旅行(ベッド以外での移動)に先週末行って来ました。研究所の慰安バス旅行(だいたい1年置きに1回)で、今回の行き先はノルーウェーのトロムソ( 欧州電離層レーダー など)です。2泊3日で介護の同伴1人。2階建てのバスの1階(荷物室)の一番後ろに9人用のクーペがあって、そこへは車椅子で直接入れたので、そこの5席並び座席を独占して(車椅子よりはバスの座席の方がはるかに快適)時々横になって腰を伸ばしながら、なんとか片道6時間余りのバス旅行(休憩1回)を無事にこなしました。無事にこなすばかりかノルーウェーの美しいフィヨルドと早い春を楽しみました。宿泊の安コッテージは私でも宿泊可能で、さすが北欧と言えましょう。ただし車椅子用のトイレは別棟です。でも、それを良い事にトイレのついでに(室内用の)歩行器で初めてアスファルト上を歩いたりもしました。もっとも室内用歩行器で外を歩くのは危険だと感じましたが。
 2日目の5月17日はノルーウェーの独立記念日で、快晴の好天に街には人が溢れ、しかも女性のほとんどが民族衣装(日本で言えば振りそで着物)で目を楽しませて貰いました。同僚のスウェーデンによると、スウェーデンでは(キルナでは特に)こんな事はちょっとあり得ないそうです。この日の午前中はロープウェーで山に登りましたが、山頂駅に非常に長い階段があって4人掛かりで車椅子ごと昇降してもらいました。そのくせ、階段を登った先にはちゃんと車椅子用のトイレがあります。よう分からん。この日の心残りはトロムソ大橋(下に本格的な船が通るから山なりになっている)で、自力で渡る積もりだったし、実際それが可能なぐらいには上半身の力もありましたが、肝心の介護(外出時は介護が同伴しないと安全管理上何処にも行けない)が疲れきって渡る事を拒否した為(まあ、たった1人で2泊3日の旅行の面倒を見るのだから仕方ない)、橋の片端10分の1(登りの5分の1)程だけ行って戻るという事で妥協しました。
 2泊ともに散々酒を飲んで、結局睡眠不足になって帰って来ました。まだ少し疲れが残っています。でも、とりあえず初旅行というヤマを越えてほっとしています。行く前は不安だらけでしたから。

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